CHAP5  「地方自治体融資」は地域の住民が利用できる制度

○公的融資の不足分を補うのが目的。預託・利子補給・直接融資がある


 地方自治体融資とは、各地方自治体が行なう「地域」による住宅融資ですが、すべての市町村にあるとは限りません。
 しかし、最近の地方自治体融資の内容は充実しているので、注目したいところです。

◆預託・利子補給・直接融資がその内容

 地方自治体融資の内容は、次の3つに大別されます。
@預託−−地方自治体が、金融機関に払うべき利子の一部を肩代わりするもので、これにより、一般の金融機関の住宅ローンより有利な条件で借りられる。
A利子補給−−借主が所定の金融機関で住宅ローンを借りた後、一定の利子分の金額を地方自治体が戻し金の形で一定期間補給する。
B直接融資−−ほかの住宅ローンより有利な条件で借主に直接融資する。

◆ただし公庫との併用が条件

 地方自治体融資は、公庫利用者を対象とした併用型です。また、公庫の基準に準ずる住宅で、年収(所得)制限などもあります。
 金利は、大部分が固定金利型で民間よりも低く設定されています(中には公庫より低い金利も見られる)。一般的には、同一市町村内の居住者を対象にしていますが、東京都や千葉市などは、「これからそこに住む予定」という人も対象としていますので、それらについての情報入手が鍵となってきます。
 このように、地方自治体融資は、公的融資の不足分を補うといった目的があり、自営業者や公務員、財形貯蓄がないサラリーマンにはありがたい融資といえます。
 マイホームを考えている人は、居住地やこれから住もうとする市町村の役所に問い合わせてみてください。
 図におもな地方自治体融資をまとめておきました。参考にしてください。

地域 形態 融資対象者 対象住宅 融資条件
東京都 預託斡旋融資 ●都内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
公庫の基準に
準ずる
公庫塀用
4,290万円以下、
金利4.25〜4.4%
千葉市 預託利子補給 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上 1,000万円、
1%補給5年間
埼玉県 預託 ●県内に居住、勤務者の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上 1,000万円
金利2.2% 変動
 1.5% 固定
横浜市 直接融資 ●市内に居住、勤務者の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上 公庫併用
2,000万円、金利
は公庫と同じ
名古屋市 預託 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上
新婚、高齢者
基準
新築1,200万円
中古1,000万円
金利4%
大阪市 直接融資 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
公庫の基準に
準ずる
マンション購入
1,400万円、
金利4.1%
神戸市 預託 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上 公庫併用
1,000万円、
金利4.1%
京都市 預託 ●市内に居住、マンシ
 ョンの購入
●公庫融資利用者
同上 700万円以内、
金利2.8〜3.2%
福岡市 預託 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
同上
床面積175u
以下
新築600万円
金利2%
中古500万円
金利2.1%
札幌市 預託 ●市内に居住用住宅の
 新築・購入
●公庫融資利用者
公庫の基準に
準ずる
300万円以内、
金利3.23%  
主な地方自治体融資の内容