いちのせ かつみ

   IMI主席研究員

CFP国際資格を持ち、講演や執筆活動に務めている。

いちのせ レポート 目次

1 子どもの金銭教育はしつけのひとつ
2 金銭教育のやり方とは
3 こづかいの与え方
4 「財産」を残すより、「知恵」を残す?

 

市田レポート 目次
1 投資信託のリスク1
2 投資信託のリスク2
3 結婚資金プラン
4 教育資金相談
5 自己破産?家計の見直しで立ち直れるのか
6 日本型401K年金制度のメリット・デメリッ

7 確定拠出しながら投資信託!
8 ライフプランを立てるために必要額はどうする?
9 投資型積立プラン
10 独身期のライフプラン


藤川レポート

 

Q 子どもの金銭教育はしつけのひとつ

 

 最近、若い人達の自己破産が増えています。その多くはカードローンや消費者ローンによるもので、計画性のない行動が招いた結果といえます。なぜこのようなことがおこるのでしようか? それは本人だけの責任ではなく、社会全体の責任といっても過言ではないでしょう。

 現代の日本の社会では、「お金」の話を人前ですることを好まないばかりか、話すものではないという風潮があるようで「お金=汚いモノ」のイメージが定着しています。

 

 しかし、「お金」は人が生きていくために必要不可欠な存在であり、非常に大切なモノであることも十分理解しているはずです。このギャップが、子ども達に大きな影響を与えていると考えられます。大切なモノであるならば、子どもの頃からしっかりと教育して行くべきであるはずなのに、臭いものにふたをするようにできるだけ子どもの前では「お金」の話は避けているのが現状ではないでしょうか。家庭内とくに親がしつけのひとつとして早い時期から「お金の大切さ」を教えなければなりません。

 

 家庭内でも学校でも「お金」の大切さを学ばず、社会にでていっているのが現実です。ある新入社員研修で「株式会社の仕組みを知っている人?」と質問したところ、ほとんどの新入社員が「知りません!」と答えたのには呆れました。「株」の仕組みも知らないということは、一生の大半を捧げる職場である「株式会社」がどのようなものか知らないということです。これは単なる一例で常識では考えられない行動や言動をとるケースは少なくありません。これは子どもの頃に金銭教育を受けなかったからではないでしょうか。「三つ子の魂百まで」といいますが、親が子どもに対してしっかりと「お金のしつけ」まさしく「金銭教育」を小さいときからやっておかなければならないということがおわかりになったと思います。

 

 しかし、「金銭教育」を行うにあたって最も大切なことがあります。それは「子どもの前にまず親が……」ということです。子どもは親の背中を見て育っていきます。いくらしつけとガミガミいっても親自身の金銭能力が乏しいとあまり効果はありません。親のお金に対する付き合い方や考え方などといった金銭感覚が子どもに大きな影響を与えるからです。そのためにもまず、親から金銭教育を行っていくことがスタートのような気がします。ビッグバンに伴い、金融機関の破綻やハイリスク商品など自己責任を認識して「お金」と向かい合っていかなければならない時代になりました。また、お金を貯めるのは、難しいけれど借りるのは簡単な時代でもあります。お金にまつわるトラブルはいつも背中合わせにあるのです。そこから子どもを守ってやれるのは、親の金銭教育すなわち「お金のしつけ」です。