市田レポート2    
    投信リスク2

 

Q: 投資信託を組み入れたポートフォリオプランを考えるポイントは?

 30歳代のサラリーマン、年間積立可能額が142万円のポートフォリオの組み替えを考えたいのですが

(現在の貯蓄内訳)

金融商品

年額積立金

 貯蓄残高
   貯蓄目的

財形貯蓄

40万円

300万円

老後資金

社内預金

36万円

300万円

教育資金

定額貯金

54万円

300万円

不意の出費

積立定期

12万円

100万円

車の買い替え

142万円

1000万円


 現在の貯蓄の運用方法を見ると、その大部分は安全確実なもので運用されています。30歳代・40歳代の世代にとって、超低金利時代の今は安全確実だけを重視した運用は賢明とはいえません。今はデフレですが、いずれインフレになったとしても、それに対応できるようにしておくべきでしょう。インフレになれば資産の目減りが起こります。

 例えば、今は10万円で買えるものが5年後には12万円を出さなければ買えなくなるかもしれません。

 また、定年後に公的年金がありますが、その年金が生活する上において不自由でない額であればいいですが、「年金破綻」とか言われている昨今、公的年金を全然あてに出来ないとまでは思いませんが、余裕をみて老後資金を少し上乗せで考えておきましょう。

 その老後資金造りに有効な方法としては、「投資信託」が考えられると思います。では、6000種類といわれているファンドの中から自分にあったファンドを選び出すには、どのような点に気をつけていればいいのでしょうか。

 投資の姿勢で分類してみましょう。

@         貯蓄感覚タイプ

A         相場に左右されたくないタイプ(ファンドマネージャー依存型)

B         自分の相場観を信じたいタイプ

 と分けられると思います。

 経済情勢を含めた相場に自信が無ければ、この中で@のタイプもしくはAのタイプとなるでしょう。

 また、今から定年時までたっぷり時間のある30歳代ですから長期の運用となります。つまり時間の余裕と資金の余裕が大切となるわけです。

 月々1万円からの貯蓄タイプなら、MMFや公社債投信などが上げられます。また同じ投資資金の1万円でファンドマネージャにお任せなら、バランス型ファンドまたはアクティブ運用型ファンドになるでしょう。

 ところで、アメリカの「MMF」はマネー・マーケット・ファンドといい、残存期間の短い「米国債」や企業などが発行する「CP(コマーシャルペーパー)」・「CD(譲渡性預金)」等を組み入れた投資信託をいいます。そして、運用制限が厳しく元本割れリスクが極めて低い商品設計になっています。ただし、為替リスクが重要なポイントになります。

しかし、日本の「MMF」はマネー・マネージメント・ファンドと呼び、頭文字が同じ、また分配金を毎日出すことなどの仕組みは同じでも、日本のMMFは組み入れ債券の安全性の基準が緩くその運用は少し違いっています。また最近、日本のMMFを運用する投資信託会社ごとの利回りに大きな差が出ています。これは債券を組み入れる際、安全性にポイントをおけば分配率は低くなり、資金集めをポイントとすれば分配率を多少上げざるをえないなど、投信会社ごとにスタンスが違いそれが差になって出ています。

(ポートフォリオ組み替えのポイント)

 投資信託は、基本的に短期運用益を目指しているわけではなく長期の投資運用益を目指しています。例えば日本の株式市場は1987年〜1997年においての10年間はマイナスであったことなど、短期的には株式投信はリスクの大きな価格変動があります。しかし、長期的な見方をすれば、例えば日本の株式市場を1980年〜1998年までの18年間でとらえると平均利回り7%となります。投資収益は統計的に投資期間が長いものほど値上がりしていることがいえます。つまり株式投資も長期的には値上がりする銘柄が多く、短期的に捉えるよりもリスクが大きいとはいえないことになります。長期間持ち続けることにより出るであろう収益を目標にしていれば、一時的に価格が下落したとしても価格の回復を待つ余裕は十分あります。

 ライフプランをたてる時に必要な準備資金をイベントごとに区分けし、各々その時点に合わせて準備していくことになります。いつ必要になるかわからないもの、間近にせまっているものにはむきませんが、長期に準備期間があるものについては投資信託が活躍してくれるでしょう。

 では、性格の違う二つの運用プランを出してみましょう。

 

(ローリスク・ローリターンの運用プラン)

金融商品

年額積立額
(ボーナス含む)

貯蓄残高

貯蓄目的

財形貯蓄

24万円

300万円

老後資金

社内預金

6万円

300万円

教育資金

定額貯金

不意の出費

積立定期

6万円

100万円

車の買い替え

MMF

60万円

予備費

ダイレクト定期

300万円

予備費

日本株インデックスファンド

22万円

老後資金

公社債投信

24万円

予備費

     計

142万円

1000万円

 

(ハイリスク・ハイリターンの運用プラン)

金融商品

年額積立額
(ボーナス含む)

貯蓄残高

貯蓄目的

財形貯蓄

24万円

300万円

老後資金

社内預金

6万円

300万円

教育資金

定額貯金

 

不意の出費

積立定期

6万円

100万円

車の買い替え

MMF

60万円

予備費

米国国債

――

100万円

予備費

日本店頭市場銘柄株式

  

100万円

老後資金

転換社債

 

100万円

老後資金

グローバル投資ファンド

24万円

老後資金

日本中・小型株ファンド

22万円

予備費

142万円

1000万円