このホームページはIE4.0以上のブラウザでご覧ください

Q&A8 老後の意識

 今年第二の仕事も、66歳の定年で退職します。一人娘は専門職として一生の仕事を持ち、結婚もして一児の母として、仕事、妻、親の三役をがんばってこなしています。
 老親(99歳)を施設に預けて、現在は62歳の妻と二人暮らしになりました。自分たちも長生きしたとき、娘を介助のあてにはできないので、設備の整った有料老人ホームに入居したいと思いますが、妻は老人ばかりの集団で暮らすのは反対のようです。
 幸い現在は一戸建ての持ち家で借金もなく、退職金などの蓄財のほか、公的年金(企業年金含む)も月額28万円ほどあります。

 ひと昔前までは、生み育ててもらった親の老後の面倒は、子どもが見るのが当然とされていました。
 しかし、欧米の生活様式や考え方が少しねじれた形で一般化したのか、「家族計画世論調査」等によると「老父母の面倒を見ることをどう思うか」?子どもとしての義務 ?老人たちの施設や制度が不備だからやむをえない ?よい慣習だと思う ?よい慣習だと思わない、という設問に対し、過去の調査結果と照らし合わせてみると、?の「子どもとしての義務」と考える人の割合は年々低下し、むしろ?のように「仕方がない」と考えている人の割合が急上昇しています。?の「よい慣習だと思う」が減り、?の「よい慣習だと思わない」が増える傾向にもあります。
 実際、子どもが少なく、夫婦が働けば老親の世話は不可能の時代になるかもしれないと思われます。

 Tさんは63歳で、三浦海岸にある有料老人ホームに入居しました。当時奥さんは59歳で孫の面倒を見ており、東京の自宅に残ったので、事実上は老人ホームを別荘がわりにし、双方半々の生活を2〜3年続けているうちに、老人ホームの経営方針、特に食事内容や料金など生活面での希望や要望を出すのに、入居者たちの意見のまとめ役が必要になりました。

 そこで、入居者の中で比較的若く健康であるTさんが一番目の理事になり、入居者同士のコミュニケーションづくりや、趣味の会の講師の選定、パーティーなどの内容を経営側の一方的なものでなくする努力をしたそうです。

 Tさんは、水泳、フィットネスに続いて、ソシアルダンスも講師を招いてグループレッスンをした結果、ジルバやルンバも踊れるようになり、クリスマスにはダンスパーティーを開いたそうです。この秋には豪華客船のクルージングに参加し、今様、龍宮城への旅を夢み決行するべく準備中とか。奥さんも急きょ東京でダンスの個人レッスンを受け始め、船上ダンスパーティーに備えました。

 奥さんよりご主人が先行して老人ホームに入居し、ホーム内でのネットワークづくりをしたことはご主人の生きがいになったばかりか、船旅が終わったら奥さんもそろそろ入居をしようかと考え始めています。世間には「子孫に美田を残さず」という言葉もあります。
 子どもに教育をつけ自立させたのであれば、親自身も自分に投資して人生を楽しむと考えれば、有意義なお金の使い方になるかもしれません。