Q&A6 利息に強くなろう

 私も妻も全くの利息オンチ。借りている金利や預けている預貯金の利息すら知りません。簡単にわかるように教えてください。(歯科医 37歳)

サラ金で増える自己破産  20%以上は注意が必要

 サラ金が社会問題となったのは1970年代後半ですが、江戸時代から高利で融資する庶民金融はありました。無担保で借りやすいのですが、高い金利をとって返せなくなると、強い態度で催促します。現代のサラ金と類似した問題が見られたのです。
 この当時の庶民金融は、年利にすれば1割5分が法定利息でした。しかし、年率3割から10割に達するものも少なくなかったそうです。


 利息のほかにも、礼金や筆墨料という名目で元金の1割くらいを貸すときに前利息として徴収してしまいます。返済期限の月末ではなく20日か25日にして、この期日までに返さないと月末までの残りについても1カ月分の利息を払わせるどういう仕組みもよく用いられたといいます。
 景気が低迷する中で、一部の消費者金融が空前の売り上げをあげています。純利益850億円を上げた会社もあるのに驚かされます。


 借り手がいるからでしょう。超低金利で資金を調達できるからでもあります。それなのに、消費者に貸す場合には23〜29%と、すこぶる高い。今の、低金利政策がどうして、サラ金には及ばないのか不思議です。
 しかも消費者金融などのの広告もおびただしいこと。テレビや新聞への広告も花盛り。いつの間に市民権を得たのでしょう? お茶の間への進出ははなはだしいものがあります。


 中高年世代の者は親や親戚などから、高利の金を借りて失敗した話などを繰り返しに教えられたものです。庶民は、悲惨な実例にに基づいて、高利のお金を借りることを戒めていたのです。 ところが現在では、こうした実地教育も以前ほどは浸透しなくなり、学校でも教えはしません。いわば、日本人の多くは無防備のままサラ金だけでなく、各種のローン、クレジットの前にさらされてしまっています。
 手遅れかもしれませんが、借金や利息についてもここで本気に勉強しないと大変なことになります。その証拠には、昨年の個人の自己破産件数は103,803件に、一気に。今年は15万件を突破するのではないかと予想されています。
 少なくとも、わが国では借金の利息について2つの法律があることを知っておくべきです。それは「出資法」と「利息制限法」です。

商工ローンの規制強化

  利息にに対する認識を聞いてみようと、消費者金融を利用したことがある15人の方々に集まってもらったことがあります。
 最初に、現在借りている人に年利率について聞いてみました。答えは、「さあ、どれぐらいかしら」「10%じゃないですか」「すぐ返すから心配していない」「あんまり気にしてないので、考えることもない」「便利だから、あまり利息は問題じゃない」など正確に承知していた人はたった2人でした。


 自分が借りている利息について、この無関心さには驚かされます。中の3人は「預金利息がこんなに安いんだから、借りてもたいしたことないんじゃない」と答えて、返す言葉もありませんでした。借りている人のほとんどが23-39%でした。43%で借りている人も。 後で、3人に借入明細書を見せてもらいました。Aさんは30万円を借り、年利をよそ39%、毎月9,835円の利息を払っていました。Bさんは、10万円借り、約38.8%で、毎月の利息は3,233円。Cさんは一番低く10万円を年利18%で利息は毎月1,500円。Aさん、Bさんの半分の利率でした。


 貸金の利息についての法律のうち「利息制限法」が、当事者の意思に関係なく、制限金利を定めています。元本10万円未満は年に20%、10万以上100万円未満は年利18%、100万円以上は15%。これ以上の金利を取り決めても無効です。
 しかし「貸金業規制法」では、借り手が任意に、制限金利以上に利息を支払った場合はこの規定は適用されないとされます。これは、消費者保護に逆行する規定、と今論議を呼んでいます。


 一方、刑事罰の対象となる「出資法」では、貸付を業として行う者は、同法が定めた上限金利年40.004%を超える契約をしたり、その利息を受け取ってはならない、としています。
 そこで、消費者金融の年利率は制限利息は超えるが出資法違反とならない20〜40%の範囲のグレーゾーンに設定されることが多いのです。
 これまでの金融行政は問題が起きてから対応する後追い立法が多くありました。利用者保護政策を急がなければならないのは当然ですが、それにもまして、消費者は利息の怖さについて強い自覚が求められています。少なくとも20%以上の利息は要注意です。

 商工ローンの規制強化策となる改正出資法や改正貸金業規正法が99年12月13日の参議院本会議で成立しました。中でも改正出資法などは刑事罰の対象となる出資法の融資上限金利を現行40.004%あkら年29.2%に引き下げるほか、規制違反への罰則を全面的に強化しました。
 施行は2000年6月1日の予定です。

 

貸金業の貸付金利に関する規制
利  息    
        40.004%   違法
   −−−−−−− −−−− −−−−−−−−−−−−
 






   29.2%    

出資法の上限金利
(違反すると懲役・罰金刑)
本来契約は無効だが、
借り手が合意の上、
返済すれば有効

 

 

 ↓
  27.375%   
 ↓
(10万円未満)
     20%     
  利息制度法の上限金利
 ↓
元本10万円未満
(10万〜100万円未満)
  
     18%     
  元本10万円以上100万円未満
 ↓
(100円以上)
      15%     
  元本100万円以上
   違反しても罰則なし
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(住宅ローン)
3.7%(固定型10年)
 
0.12%(スーパー定期1年)
 


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