ペットを我が家に迎えてから別れの日まで、ペットにかかる生涯費用は一体いくらになるのでしょう。日経新聞から取材を受けたのを機に試算してみました。(表−1参照)
今回は犬に限定し、平均的な寿命12歳まで生きると仮定しての試算ですが、犬の種別にはよらず、大型犬、中型犬、小型犬という類型別にまとめました。
大型犬では月平均3万円、中型、小型犬では約2万円というのがおおまかに見積もった費用です。食費のことだけ考えれば大型犬、中型犬、小型犬となるはずですが、中型犬と小型犬にかかる生涯費用には逆転現象も見られます。その理由は、小型犬の多くは美容(カット)代金を見込まなければならないからです。また、室内犬はペットシーツにかかる費用も無視できない額になります。
この表は、健康に暮らしている犬との暮らしを例に試算したもので、特別な病気は想定していません。実際には、犬も7歳を過ぎた頃から老齢期(シニア)に入り、生活習慣病やガンなどの病気が目立つようになります。医療費も高額になりますし、医師から処方食を勧められた場合には食費も割高になりますが、今回は考慮していません。大型犬の医療費に外耳炎と特記しているのは、もともと犬や猫の耳が、外字道というL字状のトンネルの奥に鼓膜がある複雑な構造で病気になりやすいからで、特に耳の垂れた犬種は通気性が悪いので細菌などの繁殖に注意が必要だそうです。
蚊が媒介するフィラリア症を防ぐために、5月から11月までの7ヶ月間は予防薬を飲ませます。体重によって薬の量が異なり、費用も増減します。我が家の柴犬は体重13kgで1回2500円。毎年4月に獣医に行き、感染の有無を調べる血液検査(費用は約3000円)の後、7回分の薬(17,500円)をまとめて受け取ります。春は狂犬病の予防接種や各種ワクチンの接種もありますので、愛犬のために2,3万円の出費は覚悟しなければなりません。この時期は入学、転勤など飼い主の側の出費もかさみがちですから、家計費とは別枠で愛犬のためのおさいふを持っておきたいものです。
大型犬にかかる生涯費用が約500万円という試算をもとにペットと暮らすライフプランを考えてみましょう。例えば住宅の購入計画では、希望する物件の価格より500万円低い価格を目安に、あるいはこども一人にかかる教育費、医療費が通常の1.5倍必要になる、というイメージを持っておかれると大きな狂いはないでしょう。
いずれにしてもペットをいつ、どのようなタイミングで我が家に迎えるか、ライフプラン表とキャッシュフロー表の両面からの検討が必要です。
平成14年7月1日