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「財産」を残すより、「知恵」を残す?

「お年寄りはお金持ち!」という声をよく耳にすることがあります。実際、65歳以上の平均貯蓄高は約2000万円といわれ、「究極の貯蓄好き世代」と皮肉たっぷりに呼ばれています。しかし、実態はどうなのでしょうか? 私自身、高齢者の方々の相談を受けるなかで「貯蓄好き」と一言ですましてしまうことに疑問を感じます。

「貯蓄額が多い」ということが、「貯蓄好き」だということではありません。「お金を使わない」から「お金が貯まる」という原理もあるのです。まさしく、現代の高齢者に当てはまるのではないでしょうか。もっと過激にいうのであれば、「お金を使えない世代」といっても過言ではないと思います。何故、お金を使えないのか? これには時代背景が大きく関わってきます。戦争を体験し、戦後のモノのない時代から高度成長時代へと波瀾万丈の人生を歩んで来られました。この世代は贅沢や無駄遣いは厳禁、質素倹約でコツコツまじめにお金と付き合ってきたのです。そういう方々が定年を迎え、時間とお金の余裕を持っても、60年の間につちかったお金との付き合い方が急に変わるものではありません。今までと同様に、贅沢や無駄遣いはせず、「勿体無い、勿体無い」と言いながら暮らしていると考えるのは私だけでしょうか。

本来、お金は貯めるためにあるものではなく、使うためにあります。お金との上手な付き合い方とは、いかに賢く使うかではないでしょうか。
定年を迎え、豊かな人生を送るためにもお金との付き合い方をもう一度見直してください。とはいっても、現実には頭で考えるほど行動は伴なわないモノ。
ただし、最近こんな相談が寄せられるようになりました。「親が残した財産を使い果たして、現在、ローン地獄に陥っています。どうすればよいのでしょうか?」といった相談です。具体的に言えは、親が爪の火を灯すように貯めてきたお金を相続で手に入れ、自分達の生活レベルを超えた贅沢や無駄遣いをした結果お金もなくなり、最終的に高利のローンに手を出してにっちもさっちもいかなくなったというものです。

大阪の摂津市でおきた少女誘拐事件の容疑者もまさしく同様なケースといえるでしょう。原因を「金銭管理能力」がないのに多額のお金を手にしたことによる不幸な結果と片づけてしまう訳にはいきません。子どもには、早いうちから厳しいくらいに「お金との付き合い方」を教えておかないとせっかく貯めたお金も不幸をもたらす財産になりかねません。そういった意味でも金銭教育の必要性を世の中全体が重要視する時代になっていかなければならないのではないでしょうか。